はじめに
こんにちは、程景(のりかげ)です。
最近IT系の求人欄を見ていると、
営業だけでなくエンジニアの求める人物像に、
・コミュニケーション能力が高い方
・顧客折衝の経験がある
と書かれているものをよく目にします。
ここからコミュニケーション能力が
重視されている事がわかります。
その背景には、
IT業界は形のないものを扱っているため
それを表現して顧客に伝えることが必要である
という事と、
ITの仕事の付加価値が上流工程にシフトしている
事があげられると思います。
下流工程はモジュール化が進んでいますし、
オフショア開発の普及もめざましいものがあります。
そこで上流工程をこなせる人材が必要となり、
その上流工程に必要なものが人とコミュニケート
が出来るという事なのです。
ただ、下流工程しか経験のない方は
まだまだコミュニケーションが苦手という方が
多いのではないでしょうか。
そこで今回から三回に分けて、
コミュニケーションについて書きたいと思います。
・第一回は「コミュニケーションとは」
・第二回は「コミュニケーションの始まり」
・第三回は「コミュニケーションに欠かせない論理性」
これらを通してコミュニケーションスキル向上のためにお役立て下さい。
それでは第一回目の「コミュニケーションとは」について
見ていきましょう。
コミュニケーションとはそもそも何なのか
コミュニケーションは「意思疎通のための手段」である
ということは、多くの人が理解していると思います。
しかしそれだけではありません。
コミュニケーションは「関係構築のための手段」でもあるのです。
例えば、雇用関係にたとえると、
まず求職者には入社したいという思いがあり、
会社側は雇用したいという思いがあります。
双方でお互いの思いを伝え合い(意志疎通)、
そして雇用関係(関係構築)が生まれるのです。
これは何も仕事上ではなく、
友人、恋愛でも変わりません。
例えば友人であれば、どこかに遊びに行こう(意志疎通)と
誘い、友人関係(関係構築)になったり、
恋愛なら好きだという思いを相手に伝えて(意志疎通)、
恋人同士(関係構築)に発展するのです。
つまりコミュニケーション能力の向上は、
仕事とプライベートを充実させることに繋がるのです。
コミュニケーションは伝わらなければ意味がない
よく、
「あの人は理解力がないから伝えても意味がない」
「何度言っても変わらない」
ということを耳にすると思います。
この場合、
「理解力がないなら分かるように工夫をして伝える」
「何度でも伝える」
事が大切です。
つまり、意志疎通をして関係構築がなされていなければ
コミュニケーションは成立していないのと同じという事です。
・コミュニケーションは発信ではなく受信である
まず意思疎通を行うためには、必ず疎通をしたい相手が
います。
例えばあなたがいくつかのアイディアを相手に伝える時、
AとBのアイディアを伝えたつもりであっても、
あなたが表現できたのがBだけで、
相手が理解出来たのがBなら、
コミュニケーションの観点から考えれば、
Aは評価できないという事になります。
コミュニケーションにおいてパーフェクトに
相手に伝えるというのは至難の技です。
それは「あなたと相手は別人」だからです。
生きてきた環境、出会ってきた人、経験してきた物事
は人それぞれです。
物事の伝え方、捉え方は人それぞれで当然なのです。
100%正確に自身を伝えて、100%相手を理解するなんて
事は到底無理な話なのです。
しかし、意志疎通をして関係構築をしていくためには
100%に近づける努力というのが必要になります。
では、100%に近づける努力とは一体何なんでしょうか。
それは、「相手を知ること」に他なりません。
次回、「コミュニケーションの始まり」にて
相手を知る必要性と知っておくべきことについて
書きます。
では、お楽しみに。