現実でアバターを持つためのiPhoneアプリとその設定

By fukumoto - 10/01/25 - このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをFC2ブックマークに追加

アバターが大流行してますね

巷ではアバターが大流行ですね。すごいですねー。
見てみたいなー。でも見に行く時間がないのでたぶんもう見れないでしょうね。
どうも福本です。
 

突然ですが、アバターの語源はサンスクリットの「アヴァターラ(化身)」と言われています。
ヒンズー教の3つの最高神の1つヴィシュヌ神には10のアバターがあったそうな。
そのアバターが姿や場所や時を変え、世界を良い方向に導いて来たとのこと。
かのゴータマ・ブッダもそのアバターの1人だそうです。
おもしろいですねー。
 

話は戻りまして、最近iPhoneを持っている人がすごい増えて来て、
ついに周りでもiPhone批判をしていたエンドユーザーまで持ち始めた次第です。
そんなiPhoneユーザーが多くなってきて、アバターがすごく流行っているこのタイミングなので、
今日はiPhoneを自分のアバターにする方法を説明致します。
「携帯サイトをつくろう」というサイトの主旨からはかなり脱線しますが、そこはご愛嬌ということで。
 

アバターを定義して実現可能性を高める

まず、iPhoneをアバター化するにはその定義を決めなければいけません。
実現可能なレベルでさくっと決めてしまいます。
これはあくまで今回のエントリー内での定義です。
 

1.アバターと言えば本人(人間)が自由に操作できる
2.アバターの見ている風景は、その場にいない本人も見ることが出来る
3.アバターが人間の変わりに言葉を発する

 

超簡単な定義ですが、僕はこれをアバターとします。
簡単に言うと、遠隔操作・遠隔監視ですね。
ではこれを実現しようということで、良さ気なiPhoneアプリを探しました。
はい、ありました!これでいきましょう!
 

1.Mocha VNC Lite
2.Air Cam Live VIdeo
3.iSSH

 

Mocha VNC Liteは有名ですね。無料のVNCクライアントです。
有料版もありますが、無料版で満足のいく仕上がりです。
このアプリで遠隔操作を行おうと思います。
 

Air Cam Live VIdeoにも無料版と有料版がありまして、
無料版はLAN内での監視、有料版は3G回線を使って監視ができます。
このアプリで遠隔監視を行おうと思います。
 

iSSHは見てそのままSSHクライアントアプリです。
このアプリで会話をしてもらおうと思います。
 

この3つを使えば実現できますが、
iSSHでコマンド操作ができるなら、VNCクライアントに関しては、
特に必要ないかもですね!
 

あ、ちなみにPCは必ず使うことになります。
これは大前提なので悪しからず。
遅くなりましたが、今回のエントリーでは僕の環境Mac OS X Snow Leopardでのやり方です。
まぁ大部分はWindowsでも同じです。
それぞれの詳しい説明はすでに色々なところでされています。
長くなるとアレなのでURLをつけておきますので、詳細はそちらを参照して下さい。
ではざっとした流れです。
 

1.遠隔監視の設定から始める

まず、PCに必要なソフトをインストールしましょう。
Air Cam Live Video for iPhone/iPod Touch

 
OSに合わせてソフトをダウンロードしてインストールして下さい。
それが終わりました、早速起動して下さい。
すると、Optionsというのがすぐ目につくと思います。
それをクリックして、RemoteAccessタブに入るとE-mailとPasswordの入力画面があります。
そこに自分が管理できるE-mailとPasswordを入れて下さい。
その入力したものがiPhoneから監視する際のIDとPasswordになります。
分からない人は以下のURLを参照して下さい。
 

http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/011/11145/
 

入力が終わりましたら、3G回線で監視する人はもう一つ、
1726のポート開放をしなければいけません。
それはみなさんがお持ちの各社ルーターの設定方法を見ましょう。
BUFFAROの場合、以下URLがわかりやすいかもしれません。
http://facenap.com/buffalo.html
 

1726のポートを開放したら、現在繋がっているWi-Fiの電源を一旦オフにして、
アプリを起動してみましょう。
 

http://ameblo.jp/bigsun927/entry-10281757003.html
 

Automatic Connection : Bonjourを使用して接続。MacPCなら標準装備です。
Manual Connection : IPアドレスを指定して接続。外出先からはこいつで接続。
Connection Settings : 接続する際のアドレスとパスワードを事前に設定しとくセクション。
 
【iPhoneアプリ】続:air cam live video|bigsun’s iPhone Lifeから引用

 

まずConnection Settingsで先ほど入力した、
E-mailとPasswordと自宅のPCのグローバルIPアドレスを入力。
別に固定IPじゃなくても使えますのでご安心を。
この時点でトップ画面に戻ると、Automatic Connectionが表示されていると思います。
それを押して、繋がったらパスワードを入力します。
成功すれば、画面が切り替わりますので右上の「view」を押すともうすぐに見れます。
成功しない場合は、PC側でAir Camが起動していないか、IPが間違っているかですね。
 

これでアバターの目に相当する、遠隔監視の完成です。
一番肝になる部分ができたので、あとは力を抜いていきましょう。
 

2.遠隔操作をするためのVNC設定

遠隔操作をするためのVNCの設定です。
これに関しての説明は、もう出尽くしています。
基本的にやることは同じです。
IPを設定して、ポートを開放する。
詳しいやり方は下のURLに画像付きで説明してくれています。
http://xzzx.blog98.fc2.com/blog-entry-391.html
 

ちなみに、3G回線で利用する場合は、IPアドレスをグローバルIPにしてください。
ただ固定じゃないとコロコロ変わってめんどくさいって場合は、
ダイナミックDNSをおすすめします!無料です!
http://www.dyndns.com/
 

3GでVNCを操作すると結構重いので、
予めする動作をAppleScriptで書いておいた方がいいかもしれません。
簡単なAppleScriptですが、適当に書いたものが以下です。
AppleScriptエディタからアプリケーションで保存してデスクトップに置いておくと楽です。
ただその場合、まずアプリケーションフォルダに入っている、
Air CamのAirとCamの間に入っているスペースを消して下さい。
名前の変更で大丈夫です。
このスペースがあると上手く動かないので。
 

tell application "AirCam"
	activate
end tell

 

VNCではこのアプリケーションをクリックすれば、
それだけで起動できます。楽です。
 

3.会話をさせるための設定

Windowsではこれができるかどうかわからないのですが、
Macではターミナルで「say」コマンドの後に言葉を打てば、
片言よりひどい日本語でMacが話してくれます。
遠隔地から、ボソッと伝えたいことを言うだけなら全然使えます。
リアルツイッターですね。
 

これを僕はiSSHで実現しています。
これも使い方は今までと同じ、グローバルIPを入力して、
ポートを開放する。SSHの場合TCPの22番ポートです。
超簡単に説明してくれています。
http://d.hatena.ne.jp/jitsu102/20080815/1218771141
 

これで3Gからターミナルに繋がったら、「say oikora」と入力してみて下さい。
遠隔地でMacが、「オイクォラ」と話してくれます。
 

電気代を考えた対策

ここまででアバターとして定義していたことはすべて実現できます。
ただし電気代のことを考えるとスリープもさせずにPCのつけっぱなしはいかがなものか、ですね。
なので使い終わったらスリープさせましょう!
これはVNCでもSSHでもどちらでもできます。
はたまたAppleScriptでもかまいません。
 

tell application "Finder"
	sleep
end tell

 
とここまでは簡単なのですが、
スリープをさせるとPCとつなぐことができないので、
次回使う時に起動させることができません。
で、そこで出てくるのがWOL(Wake On Lan)です!
これを使うとLan内にあるPCを起動させることができるのです。
iPhoneアプリでいうと、SleepOverとかiRPMがそれにあたりますね。
MacはLeopardからWOLに対応しています。
 

これらのアプリの使い方も基本的にポート開放をして、
IPアドレスとMACアドレスを入力するだけです。
1つ違うのはTCPポートではなくUDPポートです。
それで上手くマジックパケットを投げてPCを起こしてくれる。。。はず。
 

そうなんです。LAN内での起動は全部上手くいくのですが、
3Gからの起動がスリープ後数分間しか上手くいかない。
なんでもARPテーブルが更新されるからブロードキャスト対応ルーターでないと厳しいとのこと。
なので、ブロードキャスト対応のルーターを探しにいきましたが、
ソフ○ップの日本橋店にも売っていませんでした。
仕方が無いので、実現するための最低限の機能があるWOLとVPN対応のルーターを購入。
 

BUFFAROのWZR-HP-G300NHです。
 

このルーターは、ダイナミックDNSを無料で使えるDynDNSに対応していて、
グローバルIPが変わっても自動更新してくれるので、
iPhoneにVPN接続を追加し、外出先から直接家のルーターにアクセスしてWOLすることができます。
 

設定の仕方はこちらをご参照下さい。
http://buffalo.jp/download/manual/html/air1100/router/wzrhpg300nh/chapter202.html
 

PCが起きたらVNCなりSSHなりでAirCamを起動するか、
はたまたAirCamを起動させておくなりして、AirCamにつないでみましょう。
今までに体験したことの無い感動のアバター体験が待っていますよ。
 

ただ、1点だけ注意があります。
SoftBankは月のパケット使用量が1000万パケットを超えると、
翌々月から回線速度を若干制限されるみたいです。
なので基本は外出先でもどこかのWi-Fiを利用して見たほうがいいでしょう。
 
若干無理矢理感は否めないですが、こんな感じでどうでしょう。
アバター熱に冷めやらないあなた!
あなたも自分のアバターを持ってみませんか?
 
見てない僕が言うことじゃないんですけどね!
 
 
2010/01/25 追記:
この記事を書いたのが2010/01/20で、
先日ついにアバターを見てきました!!
いやー良かった!あの考え方が素晴らしいですよね!
さすがといったところでしょうか。
他にも色々感動した点はありますが、
ネタバレになるのもアレなので一応見たというご報告だけです。

ただ一点だけ、別に3Dで見なくてもよかったと思っています。