SoftbankのケータイFlashでの絵文字表示はHTMLと同じ方法でキャリアで公開されているウェブコードを埋め込んでもうまく表示できません。
ですが、バイナリコードで記述することで表示することが可能です。
今回のサンプルではswfmillを使用しています。
swfmillについては下記ご参照下さい。
→参照:「swfmillでケータイFlashを動的生成してみよう(インストール編)」
実行例
実行例はこちらからご確認下さい。
ランダムで8個の絵文字を静止テキスト・ダイナミックテキスト・テキスト入力に埋め込んで表示します。
全絵文字一覧もテキスト入力で出力しています。
※このサンプルはSoftbankケータイ専用です。
→URLをメールで送る
http://ookura.tanikaze.com/Sample/post3278/
画面イメージ
SoftBankの絵文字バイナリコード
SoftBankの絵文字バイナリは
FlashLite1.1の場合、Shift-JISのバイナリコードで、
FlashLite2.0以上の場合は、UTF-8のバイナリコードで埋め込むと表示することができます。
バージョンによって絵文字の文字コードが異なるのはFlash自体の文字コードが異なるためです。
バイナリコードは下記サイトが参考になります。
SoftBankの絵文字(番号順リスト)
SoftBank絵文字:G E F O P Q
→こちらの「バイナリ」列を参考にして下さい。
Flash Lite 1.1の場合
SJISのバイナリテキストを設定します。
バイナリエディタでSJISのテキストファイルにSJISのバイナリコードを記述したものをコピー&ペーストして表記したものを使います。
emoji_sb_sjis.php
<?php $emojiData['softbank']['SJIS'] = array( '1' => '・', '2' => '・', '3' => '・', (中略) ); ?>
※PHPファイルはUTF-8で記述するものとします。
※記事の文字化け対策のため上記ソースはバイナリコードの代わりに中点「・」で表記しています。
Flash Lite 2.0以降の場合
UTF-8のバイナリコードを2桁ごとに「\x」をつけて16進数で表記したものを使います。
emoji_sb_utf8.php
<?php $emojiData['softbank']['UTF-8'] = array( '1'=>"\xEE\x80\x81", '2'=>"\xEE\x80\x82", '3'=>"\xEE\x80\x83", (中略) ); ?>
※PHPファイルはUTF-8で記述するものとします。
サンプルFlashの概要
サンプルFlashは動作確認のために静止テキスト・ダイナミックテキスト・テキスト入力のオブジェクトを配置しているだけのものです。
各オブジェクトにはswfmillで置換するために以下の文字列を設定しています。
静止テキスト:「{$text1}」
ダイナミックテキスト:「{$text2}」
テキスト入力:「{$text3}」
全絵文字出力:「{$text4}」
→[図123]
このサンプルでは直接テキストオブジェクトに文字列を設定していますが、
フレームアクション側に文字列を記述しておき、
Flash Lite1.1の場合は変数経由で、
Flash Lite2.0以降の場合はテキストプロパティ経由で
テキストオブジェクトに文字列を設定することもできます。
PHPソース例
サンプルのソースは以下の通りです。
sample3278.php
<?php /* * swfのSoftBank絵文字を置換して出力するサンプル */ // 置換パターンを指定 // (0:FlashLite1.1 & Shift-JIS絵文字バイナリ) // (1:FlashLite2.0 & UTF-8絵文字バイナリ) $pattern = intval($_GET['pattern']); if ($pattern == 0) { // 絵文字データ読み込み require_once('emoji_sb_sjis.php'); $emojiList = $emojiData['softbank']['SJIS']; // SWFファイルの内容を取得 $swfData = file_get_contents('sample3278_lite_1_1.swf'); // 変換時のエンコード設定 $swfmillEncode = '-e cp932'; } else { // 絵文字データ読み込み require_once('emoji_sb_utf8.php'); $emojiList = $emojiData['softbank']['UTF-8']; // SWFファイルの内容を取得 $swfData = file_get_contents('sample3278_lite_2_0.swf'); // 変換時のエンコード設定 $swfmillEncode = ''; } //絵文字をランダムに表示 for ($i = 0; $i < 8; $i++) { $no = (string)mt_rand(1, 485); $text .= '[' . $no . ']' . $emojiList[$no] . ' '; if ($i % 4 == 3) { $text .= "\n"; } } // 全絵文字リスト $emojiAll = implode('', $emojiList); // SWFからXMLに変換 // コマンド実行時の入出力とエラー出力先を指定 $descriptorspec = array( 0 => array("pipe", "r"), 1 => array("pipe", "w"), 2 => array("file", "error-output.txt", "a") ); // swfmillコマンドを実行してリソースとファイルポインタを取得 $process = proc_open('/usr/local/bin/swfmill ' . $swfmillEncode . ' swf2xml stdin stdout', $descriptorspec, $pipes); if (is_resource($process)) { // 標準入力にSWFファイルのバイナリデータを書き込み fwrite($pipes[0], $swfData); fclose($pipes[0]); // 標準出力からXMLデータを読み込み $xmlString = stream_get_contents($pipes[1]); fclose($pipes[1]); // パイプを全て閉じてからプロセスを閉じる proc_close($process); } $replaceStrings = array( 'text1' => $text, 'text2' => $text, 'text3' => $text, 'text4' => $emojiAll, ); foreach($replaceStrings as $key => $value){ // 文字列内の改行を置換 $value = str_replace("\n", ' ', $value); // 文字列を連想配列の値に置換 $xmlString = str_replace('{$' . $key . '}', $value, $xmlString); } $descriptorspec = array( 0 => array("pipe", "r"), 1 => array("pipe", "w"), 2 => array("file", "error-output.txt", "a") ); // swfmillコマンドを実行してリソースとファイルポインタを取得 $process = proc_open('/usr/local/bin/swfmill ' . $swfmillEncode . ' xml2swf stdin stdout', $descriptorspec, $pipes); if (is_resource($process)) { // 標準入力にXMLデータを書き込み fwrite($pipes[0], $xmlString); fclose($pipes[0]); // 標準出力からSWFファイルのバイナリデータを読み込み $swfOutput = stream_get_contents($pipes[1]); fclose($pipes[1]); // パイプを全て閉じてからプロセスを閉じる proc_close($process); } // SWFのヘッダを出力 header('Content-type: application/x-shockwave-flash'); // SWFのデータを出力 echo $swfOutput; ?>
サンプルファイル
sample3278.zip
上記サンプルのFlashファイル及びPHPファイル一式です。
備考
SoftBank絵文字は機種によって部分的に表示できないものがあります。
本記事のサンプルは各機種での動作を保証するものではありませんので、その点をご了承の上でご参考にして下さい。
もし見えない機種がありましたらコメント欄ご報告いただけると助かります。
DoCoMo,auの絵文字表示方法についてはまた別の機会に説明するかと思います。