前回はお気に入りの本のご紹介をしましたが、
今回も一点、お気に入りの本のご紹介させて頂きます。
前回の記事を書いた後ソーシャルブックマークの数が、ポツリポツリと増えてきたので、
やはりデータマイニングの技術を求めている人は多いと確信しました。
データマイニングというものが必須になる時代までそう遠くはないのかもしれません。
ということで、前回はデータマイニングの技術的なことを書いた「集合知プログラミング」という本をご紹介しました。
そして今回もデータマイニングに関する本をご紹介しようと考えてますが、
今回は技術から一歩離れて、そのデータマイニングが求められている世界というか、
世の中がどういう時代になってきているかということが書かれた本のご紹介です。
本のテーマは「集合天才」です
前回の本同様、また「集合」とか何か格好良い言葉が出て来ていますが、
簡単に言うと集合天才とは、一人の知識では専門家に及ばなくても、
一人が集合すれば専門家の域を超える天才になるということです。
代表的なサイトで言うと、Wikipediaがそれですね。
ブリタニカの収録数をはるかに超え、さらにその精度も信頼するに値するものと証明されたと聞きます。
一人の集合が天才をつくる
今後他にも何かに活かせそうな発想ですね。
そういう何かしらの「データの集合」にはデータマイニングが必要になってきます。
ご紹介する本に、直接的にデータマイニングという言葉での記述はありませんが、
今のオープンソースに向かう時代の中で、今まで門外不出だった企業が保守しているデータを、
世間に開放することによって色んな視点からのメスを入れることが出来るようになる。
自分達のデータベース資産を開放することによって利益が出る。
こんなパラドックスが実際に起きています。
この本を読むとその辺りの時代の流れが見える事例が、
実際の事例を基にびっしりと書かれています。
前回も書きましたが今後企業は、
データベース資産が重要になる。
いかに自分達のデータを有効活用するか、上記で言うところのデータの開放の仕方を考えるか。
むしろ開放しなかったらどうなるか。開放したらどうなるか。
その一番気になる部分の、手ほどきとなるところを示してくれています。
さらに、一番ワクワクさせられたのは、そういうデータ開放の時代になることによって、
そのデータを処理活用できる個人が、大企業と戦える時代になるということが書かれています。
ものすごいワクワクしますね。もうこれからは企業であろうが個人であろうが規模は関係ないんだと。
溢れてくるデータをいかにデータマイニングできるか
が鍵になるということですね。
このサイトは携帯サイトをつくることを主眼にしてますのでそれと絡めて考えると、
携帯サイトをつくるにあたって、そういうデータマイニングの技術がどんどんサイトに取り込まれていけば、
どこにいても一番最適な結果を得られる、もう携帯になくてはならないというようなサイトが出来上がると思います。
今後、ユビキタス化する社会においてはPCよりも携帯でそれをすることがメインになっていくのではないでしょうか。
データマイニングすることによって、人工的なセレンディピティを作り出すことができます。
そういう技術が当たり前になってくれば、小さいころ思い描いた人工知能が溢れる未来に一歩近づきます。
本当の意味で未来に、一番近い技術なのかもしれないですね。
そんな未来を見せてもらった今回ご紹介の本はこちら、
ウィキノミクス
難しそうなタイトルですが、事例を基に話が進んだりする部分もあるので、
気軽に読み始めることが出来ます。そして割と楽に内容濃く得るものが多い本です。
是非一度読んでください。オススメです!