今回はiアプリでネットワークに接続する方法をご紹介します。
ネットワーク接続できるアプリを作成できれば、携帯サイトとの連動などもでき厚みがグッと増すでしょう。
ネットワークの解説は内容が豊富ですので2回に分けております。
前編としましてネットワーク接続に関する概要についてです。
解説
使用制限
ネットワークを利用するにあたり、セキュリティ保護の為の制限があります。
・アクセスはhttpとhttps以外は不可
・通信先はiアプリをダウンロードしたサーバーのみ。
例外として、505i以降で公式サイトからダウンロードしたiアプリDXは任意のサーバーにアクセス可
・送受信できるデータの最大値
機種 | 受信 | 送信 |
504i以前 | 10KB | 5KB |
505i | 200KB | 10KB |
900i以前 | 150KB | 80KB |
前処理
プログラムを作成する前に手続きが必要です。
前回のスクラッチパッドと同様で、ADFの設定を行います。
Dojaメニュー->プロジェクト->ADF設定->UseNetworkチェックボックスをON
※Dojaのバージョンにより設定がチェックボックスでは無くテキストボックスになっている場合がありますので、その場合は『http』と入力してください。
ドコモ端末は文字コードをShift-JISで処理しますので、サーバー側もそれに合わせてください。たとえば、テキストを読み込ませる場合はサーバーにShift-JISのファイルを用意する必要があります。
HTTP通信をするクラス
javax.microedition.io HttpConnection iアプリからインターネットに接続するインターフェイス
javax.microedition.io Connector 汎用的な入出力やネットワークに接続するインターフェイス
HTTP通信をするメソッド
Connector.open ネットワーク・スクラッチパッド・赤外線通信を行うメソッド
HttpConnection.openOutputStream オープンメソッド
HttpConnection.write データを書き込むメソッド
HttpConnection.read データを読み込むメソッド
HttpConnection.close クローズドメソッド
getSourceURL iアプリをダウンロードしたURL
パソコンで実行結果を得るには
getSourceURLでURLを取得し、そのURL以下のファイルを取得するとすればコードが簡単になります。それをエミュレータで実現するには以下の設定を行います
Dojaメニュー->設定->アプリケーション動作環境設定->ネットワーク設定タグ->ADFのURL
以上がネットワーク通信を行う概要となります。後編ではサンプルコードを交えて解説していきます。