携帯サイトには、公式サイトと呼ばれるキャリアが公認しているサイトと、一般サイト(勝手サイトとも呼ぶ)があります。
公式サイトになるためには、各キャリアの審査を通過する必要がある。公式サイトになれれば、各キャリアのメニューの中に登録されることになります。
一方、一般サイトの場合は特にキャリアの審査を受けていないごく一般のサイトのことを言います。
○公式サイトについて
公式サイトは冒頭にも述べたとおり、キャリアのメニューの中に登録されていることにあります。
検索エンジンが広まる前までは、キャリアのメニューの中に登録されることの意味は計り知れないものがありました。
もちろん、メニュー内に登録されるだけでなく、”キャリアの審査を通過した”ことによる信用や、キャリア経由の課金が利用可能になるなどのメリットがあります。
ドコモに関しては、公式メニューから検索した場合、どんなにSEOを意識してサイトを構築しても1ページ目には公式サイトしか表示されないようになっています。
こうやって、公式サイトのメリットを並べてみると、圧倒的に公式サイトが有利なように見えます。
しかし、公式サイトになるためには、キャリアの審査に通過する必要があるのはもちろんのこと、キャリアの方針に従ったサイトの制作、コンテンツを用意しなければなりません。
外部リンクや広告を貼れないなどの制約も存在します。
さらに、審査にはかなりの金額と時間が必要となり、ある程度の技術とお金のある法人でないと不可能と言えるでしょう。
○一般サイトについて
公式サイトは何かと大変なイメージを持っていただけたかと思います。
一方、一般サイトに関しては、誰でも制作可能ですし、どんなコンテンツでも、どんなリンクでも、どんな広告が掲載されていようとも問題ありません。”勝手サイト”という言葉が表わしているように、勝手に作っていいのです。
キャリアの顔色をうかがうことなく、好きなものを好きなように作れるのが一般サイトのメリットだと言えるでしょう。
公式サイトの審査に通ることは、思いの外大変なことです。そのため、最近では一般サイトの増加数の方が圧倒的に多いのです。
一般サイトの方が数が多いとなると、もちろん情報量で見ても公式サイトよりも多いということになります。
つまり、公式サイトで情報をさがすよりも、一般サイトで情報を探すことの方が、必要としている情報を見つけられる可能性が高くなると言えるでしょう。
携帯用の検索エンジンが登場した今となっては、公式サイトになるメリットが薄れているのも事実です。
検索エンジンがなかった頃は、一般サイトを見つけるためには、ランキングサイトなどからのリンク、広告・雑誌などのQRコード、URL表記、口コミでの伝達等の方法しかありませんでした。
携帯用検索エンジンが登場した今となっては、PCサイトと同様に目的のワードで検索して目的のサイトを探す、キャリア公式サイトの中から探すという二つの探し方に別れると言えるでしょう。
○今後の流れ
キャリアとしては、公式サイトだけに的を絞ってユーザーを誘導する方が利益が大きくなるのは言うまでもありませんが、ユーザーから見るとそうも言えません。
目的の情報が公式サイトになければ、ユーザーには意味がありません。
現在、キャリアはナンバーポータビリティや通信料金の値下げ競争の激化により、ユーザーに”他社の方が便利だ”と思われればそれまでなのです。
ゆえに、携帯でのインターネットもよりユーザーが便利なようにせざるをえません。そのため、よりPCに近づくというか、一般サイトにどんどん流すようになっていくと思われます。
一般サイトと公式サイトの数の差はこれからさらにさらに広がっていくことも簡単に予想できます。