つい先日GREEが新しいFlash変換ツールLightweight SWFを発表しました。
http://www.gree.co.jp/news/press/2012/1018_01.html
私は現在ソーシャルゲームを作成する際の、FlashからHTML5コンテンツへの変換はGoogle Swiffyを使用しているのですが、
- サーバーサイドと通信が必要なスクリプティブなFlashに関しては移植に時間がかかる
- オブジェクトをたくさん動かしたり、同時に複数のスクリプトが走ったりするところでは非常に動作が鈍重になる
- テキストを使用している場合、既存CSSと競合する場合がある
その他にも様々な問題があるため、代替ツールとして「Lightweight SWF」を使えば、より効率的かつパフォーマンスを維持したまま変換できるのではないかと思い、どのようなツールなのか調査してみました。
具体的にLightweight SWFで何が出来るのか
GREEのエンジニアブログの方に具体的な内容の記事があがっていました。
http://labs.gree.jp/blog/2012/10/6003/
こちらを拝見させていただくと、「Flashでオーサリングして生成したSWFデータから、アニメーションデータを取り出して、独自のフォーマットであるLWFフォーマットに変換するもの」らしいです。
また、2Dキャラクターのアニメーションをスマホアプリ用に変換するツールという目的で作っているようです。
Lightweight SWFの代表的な特徴
- HTML5版であれば、ActionScriptの代わりに埋め込みJavaScriptが使用できる
- HTML5版は環境によってCanvasやWebGL、WebKit CSS 3Dなどレンダラが選択できる
- 実行時に画像サイズをRetina用、非Retina用などの端末に合わせて変更してくれる
Google Swiffyの代替ツールとして使用する際の問題点
- シェイプ、マスク、アクションスクリプトなどには一切対応していない
- 埋め込みJavaScriptのみでActionScript非対応なので、ガラケー用に別でActionScriptを記述する必要がある
- (プレーンなJavaScriptしか書けないのであれば)複雑な動きが必要なケースには対応が難しい
スクリプトもまるごと変換して工数削減というわけにはいかないようです。
上記のことから「Lightweight SWF」は”Flashアニメーター”が”2Dアニメーション”を”スマートフォン用”にオーサリングする限定条件下で使用するためのツールということですね。
残念ながら「Lightweight SWF」では、Swiffyの代替ツールとしての使用は無理そうなので、私のニーズには合致しませんでした。
ですが、スマートフォンに特化した機能などは大変魅力的なので、自身のスキルと開発要件、ツールの特性がマッチした人には最適なソリューションになるかもしれません。
興味のある方は、以下からダウンロードできます。
https://github.com/gree/lwf