こんにちは。福本です。
いよいよ今日iPadが発売になりましたね。新しい高性能モバイルデバイスの発売なので、とても楽しみで仕方ありません。僕の中ではiPadの発売に伴って、やはり自分の持ってる書籍群を電子書籍リーダーで読めるようにしたい、という欲求が溢れ出てきています。
今日は、それを実現しようとして調べたことをまとめます。サイトの趣旨は「携帯サイトをつくろう」ですが、調べているうちに今後の携帯サイトと電子書籍にも通じる部分があるなと感じたので、今回ここでご紹介しようと思いました次第です。これからなかなか楽しそうですよ。
電子書籍のフォーマット
まず電子書籍のことで知っておいて頂きたいのが「フォーマット」ですね。そして、おそらく今後統一されていくであろう、標準フォーマットは「epub」という形式です。この部分が一番重要かなと思いますので、この「epub」について調べてみました。
Wikipedia EPUBはHTMLやWebブラウザソフトのオープン性を保持しつつ、インターネット接続が切断された状態のPDAやノートパソコンなどでも読書が継続できるようにダウンロード配信を前提にパッケージ化された、XHTMLのサブセット的なファイルフォーマット規格である。
なるほど「epub」とはXHTML形式ファイルなんですね。で、それはどうやって作るかというと、
Wikipedia EPUB形式のファイル構造は単純で、書籍コンテンツをXHTMLファイルで作成し、指定のかたちでzip圧縮後、ファイル拡張子を「.epub」に変更するだけである。
何?!めっちゃ簡単ですね!ということは単純な発想で、WEBサイトで保存したものをまとめて、それを圧縮して拡張子を変更したものを、EPUB形式対応の電子書籍リーダーで読み込めば、自作の電子書籍ができるってことですね!!これはかなりオープンな規格のようです。
またXHTMLファイルで作成されるので、これはサイトをそのまま保存してオフラインで見ることができる、InstapaperやRead It Later等のサービスがやっていることの、さらにリッチ版として活用できるようになりますね。ちなみにInstapaperはEPUB形式でダウンロードできます。それができるということは、すでにものすごく簡単にPCサイトやWEBサイトを、電子書籍として持ち歩くことが出来るってことです。携帯小説なんかも自分でまとめて読みやすくするといいかもしれませんね。いやーさすが仕事がはやい。
電子書籍のフォーマット「EPUB」ファイルを自作する
では自作できることがわかったところで、そういうWEBサイトをもとにした作成以外を考え、EPUB形式を自作できるソフトを探してみました。そしてすぐに出てきたのがこちら。
SIGIL
http://code.google.com/p/sigil/
上記ソフトの使い方は以下URLで詳しく説明されています。
EPUB形式のコンテンツを作成するには - @IT
http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/linuxtips/a116epub.html
こちらは日本語入力もできるWYSIWIGエディターのようなもので、EPUB形式のファイルを簡単に作成できるソフトです。これがあればもう、自作で最初から最後まで本を作って売り出すことが当たり前の時代になりますね。そうなると情報商材等も、iPhoneやiPadに対応させたEPUB形式として、ダウンロードさせるストアができるようになるんでしょうね(笑)
自作した電子書籍をデバイスで見る
僕は現在、自作した電子書籍はiPhoneのStanzaで見ています。これはかなり使いやすいですね。OSも選ばないですし、何より連携がすごく簡単です。iPhoneでオンラインストレージを使う時と同じなので、そういうものをお使いの方なら難なく使える代物です。
Stanza
http://www.lexcycle.com/
そして何よりデスクトップ版のStanzaには、PDFファイルをEPUBファイルにEXPORTする機能がついているのです!自分の持つ書籍群をスキャナで取り込むと、まずはどうしてもPDFファイルで取り込むことになると思います(EPUB形式で取り込めるスキャナを知りません。ありますか?)。
しかし、この取り込んだPDFファイルをそのままStanzaでEPUB形式にエクスポートすると、自分の紙書籍を電子書籍に簡単に変換することができるのです。これはかなり使える機能です。
またそのやり方とは別に、PDFを連番画像にしてそれをEPUBに書き出すことができるソフトもあるみたいですね。
ChainLP
http://no722.cocolog-nifty.com/blog/chainlp/index.html
連番画像方式でEPUBファイルを作る、詳しい説明はこちらのサイトへ
http://tyororin.blog80.fc2.com/blog-entry-617.html
電子書籍リーダーとしては、やはり純正のiBooksが人気を得るでしょうね。これは自作の電子書籍をストアに申請を出して見ることになるのか、そのままStanzaみたいにLAN等で共有して見れることになるのか、実際のところまだわかりませんが、EPUB形式に対応していることは確実みたいなので、作ったものが読めないということはないと思います。
オフラインの未来
これだけオープンな形式ですし、またかなり魅力のあるデバイスの力も加わり、今後は今まで選択肢としてなかった、「オフラインでのユーザーのフォロー」が必要になってきますね。
これまでは地下鉄とか山の中とか電波が届かなかったところでは、完全に情報が遮断されてしまっていましたが、予め電子書籍と化した情報をダウンロードしておくことによってオフラインでもユーザーをフォローすることができるようになります。その部分の戦略と言いますか、オンラインとオフラインの見せ方の住み分けが今後重要になってくるだろうと容易に予想できますね。
また知り合いのWEBデザイナーから、自分たちの仕事は飽和状態ということをよく聞いたりしますが、同じマークアップ言語を使う仕事ですから、電子書籍デザイナーとして名乗りを上げることも可能ですね!なんか電子書籍という概念の登場だけで、一気に未来が開けた気がするのは僕だけでしょうか。