各携帯キャリア(docomo/au/softbank/etc…)は、迷惑メールへの対策として、キャリアブロック(キャリア受信ブロック)と呼ばれる制限を行っています。
携帯端末に向けてメールを送信すると、キャリアのメールサーバを経由してメールを配信することになります。この際、一度に大量の配信を行ったり、エラーメールアドレスを多く含む配信を行うと、迷惑メールと判断され、配信元サーバからメール配信をブロックされることがあります。
各携帯キャリアは受信ブロックの基準を公表していませんが、およそ5%のエラーメールアドレスが含まれていると、受信ブロックがかかるといわれています。
キャリアブロックを受けると、配信処理が性能の低いメールサーバに強制的に回されてしまい、配信遅延が起きてしまいます。
最悪の場合、一定時間メールを一切受け付けてもらえなくなり、そもそも配信を行えなくなってしまいます。
こうした規制の結果、迷惑メールが届くことは少なくなりましたが、違った問題が発生することになりました。
先に述べたように、各携帯キャリアはブロックの基準を公表していませんが、その基準は時間ごとの送信数やエラーメールの割合だと考えられています。そのため、その基準を守れていない場合、顧客や会員の意志に基づいたメール配信であっても規制を受けることになります。
大量のメール配信を行う事業者は、それぞれ独自の手法でキャリアブロックの回避を行っていますが、回避の基本的な手法としては、
- 定期的なエラーメールアドレスのクリーニング
- 携帯キャリアとの契約による特定接続
- 数回に分けた分割送信
等が考えられます。
しかし、迷惑メール事業者も規制の回避を考えているため、規制の基準は変わる可能性があり、またその変更は発表されることがないため、大量のメール配信を行うサービスを構築するには、情報を収集し続けることが重要になっています。